IMURAYA CSR REPORT 2015
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本レポートで、枝廣先生に第三者意見をお願いして3回目となります。私どもに足りない部分への助言をいただき誠にありがとうございました。CSR報告書2015においては、前年ご指摘を受けた内容から食品産業に携わる企業として抱える社会的課題、すなわち廃棄物削減などの取り組みや社会とのつながりを意識したレポートを作成してまいりました。しかし地球規模の課題についての取り組みなど、まだまだ手つかずの案件も多く残されております。また生物多様性は環境問題を考える上で非常に大切なテーマであると認識しております。今後もステークホルダーとの対話を通して社会のお役にたてる企業として成長してまいります。これからもご指導、ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。井村屋グループ株式会社 経営戦略部第三者意見を受けて第三者意見CSRの4つの側面からわかりやすくCSRに対する考え方と取り組みを報告しています。編集方針の説明、読みやすいレイアウトや言葉遣いなど、親しみやすい報告書になっています。昨年度の報告書に比べ、今年度は方針や体制を説明するだけでなく、具体的なデータや今後の課題も示すなど、CSR経営改善の一環としてのCSR報告書となってきたことが伝わります。また、「社会との調和」の取り組みの1つ、「あずきでつなぐ人と人との和・輪・環」は、社会とのつながり、社会におけるつながりをさまざまに創り出していることを伝える秀逸な報告です。さらなる改善に向けて、いくつか述べます。地域にとっての主要企業であるとともに、海外展開に力を入れていく企業として、トップメッセージで言及している地球規模の課題と、自らの取り組みとのつながりを形成し、報告することを望みます。世界的な食糧危機・飢餓、原材料の安定的な調達などの課題についての影響評価、具体的な目標や取り組みなどに踏み込めるとよいでしょう。環境保全活動では、「環境目標達成度」を具体的な実績データと共に評価を示したことは大きな改善ですが、特に良くない評価だったものについて、「その評価をどのように認識し、どうしようと考えているのか」があって始めて、次年度の目標が理解できます。また、井村屋グループのCSR報告書ですから、グループ各社の実績や目標の表を並べるだけでなく、「グループ全体としてどうだったのか、どうしていくのか」の認識と方針を示してください。環境保全活動での報告は低炭素活動がメインとなっていますが、特に原材料を自然に依存している食品会社として、生物多様性や水といった環境問題への考え方や取り組みも進めてください。主な原材料である小豆や砂糖などの環境負荷および社会的側面についての報告が望まれます。また、バイオマスボイラはCO2削減・燃料コスト削減につながる素晴らしい取り組みですが、その原料であるチップも森林や生物多様性、水に影響を与えているはずなので、その調達における取り組みについても知りたいと思います。社会面では、社員・管理職の男女比のデータを提示し、昨年度より前進しました。次はこの現状を会社としてどう認識しているのか、どう取り組もうとしているのかが重要です。特に若い人々が大きな関心を寄せている子育て支援制度についても制度の説明だけでなく、それぞれの制度の利用率や育休後の復職の現状、今後の方向性などを報告ください。昨年度に比べて向上したCSR報告・経営の質をさらに高めていくことを期待しています。幸せ経済社会研究所所長、環境ジャーナリスト、翻訳家有限会社イーズ代表有限会社チェンジ・エージェント会長NGOジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)代表枝廣 淳子 えだひろ・じゅんこ東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。「不都合な真実」(アル・ゴア元米副大統領)の翻訳をはじめ、環境問題に関する講演、執筆、企業コンサルティング、異業種勉強会等の活動を通じて「伝えること」でうねりを広げつつ、変化を創り、広げるしくみづくりを研究。「つながり」と「対話」で、しなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。持続可能性を土台に、本当の幸せを経済や社会との関わりで学び、考え、対話する研究会やセミナーを開催するほか、問題のつながりを見出し、作り出し、新しい価値を共創するウェブサイト「イーズ未来共創フォーラム」(http://www.es-inc.jp/)を主宰する。主な著訳書に『私たちの選択』、『地球のなおし方』、『わが家のエネルギー自給作戦』、『GDP追求型成長から幸せ創造へ』など多数。29

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